ブーケリング誕生秘話

それは突然のお知らせでした。

当時あべのハルカスの店舗で、

毎週土曜日に遊びに来てくれる顧客様から

「実は乳がんになって、治療が始まるから

もう当分お店に来ることができない。。」

私は毎週ルーテーィンのようになっていた

その土曜日のおしゃべりの時間が

突然なくなってしまう。。

当たり前だった出来事を失う瞬間、

そしてそのお客様と気持ちを

考えると胸が苦しくて言葉を失って

心でどう励ますか、どんな言葉をかけるか

考えている中、そのお客様が

大きなアメジストのリングが欲しいという

お話をしていたのを思い出しました。

お客様の誕生石でもあるアメジスト。

小さな石のリングはあっても

もっと大きなものを探してて

なかなか見つからない、とのこと。

私はそれを思い出して
好みの大きさやカットを聞き出して

表面はローズカットが良いと聞いて

それを準備してプレゼントしたら

絶対喜んで頑張っていくエネルギーに

なるんじゃないか。

その想いで作ることをスタート。

その頃の私は、店頭でのフルタイムの仕事に

デザイン、経理、雑用、スタッフの教育、イベント出店

そして家に帰れば山盛りの家事と子供の事など。

新しく何かするキャパはどこにも余裕はありませんでした。

でもただプレゼントしたい。

その気持ちだけで、時間の合間に

裏面がどんなカットが良いか

原石からなんども試作を重ねてカットしてもらい

ようやく石が完成したのは

コロナでみんな出かけることが

できなかった時期。

インスタライブで紹介して

お披露目だけしようと思うと

みんなの反響もとっても良くて

この大きさなら指と指の間に納めたら

高さも抑えれてリングにできるんじゃないかな、と。

そこからみんなの意見が飛び交い

シンプルだけど着けやすくて

可愛いデザインはないかと考え

石の表面はローズカット

裏面はフラワーカット

リングとして仕上がるまでも

構想を重ねてようやく

その石を蓮の葉で包んだような

デザインにして最終なり

構想から１年半後にリングが完成しました。

この想いの詰まったリングの

ネーミングが思い浮かばず

インスタのストーリーで

ネーミング募集しそこから

花にまつわるカットとデザインで

「ブーケリング」と名付けられました。

そしてその頃はまだコロナの真っ只中。

インスタライブでリングを紹介すると

みんな大盛り上がりしてくれて

早速受注会が始まり

沢山のオーダーを受けさせていただいて

それはコロナで売り上げが激減し

経営危機を乗り越える
MARUUを救ってくれた奇跡のリングとなりました。

そこからまたライブで

ブーケリングは可愛いけど

私の手は小さいからどうしても

もっと小さめの石で欲しい。

ネックレスもイヤーカフも

など意見が次々とでてきて

その意見に沿って商品化が

みんなの希望に応えてどんどん勝手に進み

ブーケリングはいつの間にかシリーズ化。

組み合わせると花束のように

無限に組み合わせができるように。

本当にブーケのようなリングとなりました。

乳がんをきっかけに生まれたブーケリングに

感謝の気持ちを込めて

経営は厳しくても

ブーケリングの受注会で受けた

売り上げからほんの少しでも

寄付をして、これからも

女性が心から楽しめる

笑顔になれる、そんな瞬間の

お手伝いができるように

頑張っていきたいです。